異業種交流研修(1)企業が今、異業種交流研修に取り組むワケとは

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異業種交流研修(1)企業が今、異業種交流研修に取り組むワケとは

 
目次

- 異業種交流研修とは
-「なぜ今、"異業種交流"なのか?」

異業種交流研修とは

異業種交流研修とは文字通り、異業種・他社のメンバーと一緒に、共通のテーマについて学びあう研修のスタイルです。社内の人材だけで開催する階層別研修などとは違い、自社の“常識”や“当たり前”が通じない環境に身をおき、“未知”の人材と“未知”のテーマについて議論、演習を行い、相互にフィードバックしあったりする経験を通じて、社内研修では得がたい特別な刺激や学びを得ることができます。

なお、本コラムでいう異業種交流研修とは、通常特定の3~5社から、各社3~8名程度参加して頂き、数か月間のプログラムを通じて1つのテーマを学んでいくというもので、これを私たちはマッチング型の異業種交流研修と呼んでいます。
不特定多数の企業様から1名単位で参加できる、いわゆるオープンセミナー型とは異なりますのでご注意ください。

さて、マッチング型の異業種交流研修には、大きく分けて2つのタイプがあります。
まず1つ目のタイプは、同じ職種の方々同士で集まる「職種限定型」です。例えば、これまで私達が手がけたプログラムでいうと、研究開発担当者のみを対象に、新たなビジネスモデル構想を狙いとした「R&Dイノベーションワークショップ」、工場や運輸の現場で仕事をしている方を対象に、「強い現場づくり」をテーマとした「Team Gemba Workshop」などがあります。
この「職種限定型」のメリットとしては、その職種特有のテーマを扱えること、また同じ職種ならではのノウハウや学びを交換できること、があげられます。

もうひとつのタイプが、あらゆる職種の方を対象とした「部門横断型」の異業種交流研修です。
たとえば、「リーダーシップ」をテーマとしたものや、「社会価値の共創」をテーマにしたものなどがあります。
この「部門横断型」のメリットは、職種を問わず、ビジネスパーソンや次世代のビジネスリーダーとして、より本質的なあり方の探索が可能となることがあげられます。

 実際に参加されている企業様からも、受講者のその後の成長ぶりや活躍ぶりから、異業種交流研修の効果を実感頂いています。(詳細はコチラをご参照ください)


「なぜ今、"異業種交流"なのか?」

私たちは2014年に異業種交流研修事業をスタートさせましたが、その後、企業の人事部門からの問い合わせは年々増えてきています。いったい何故、企業は異業種交流研修を求めるようになってきているのでしょうか?


1)VUCAといわれる激動の時代は、すでに来ている
昨今の時代を表すキーワードとして、「VUCA(ブーカ)」という言葉が使われています。「VUCA」とは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(あいまい性)の頭文字をとった造語ですが、これはかつてよりも世の中の変化が早く、激しくなっていることを表しています。このような時代では、内向きな企業は残念ながら淘汰されてしまうと考えられています。外部環境に情報のアンテナをめぐらせ、業界を超えて他社とコラボレーションしていくようなことも今後はより必要となっていくでしょう。


2)ビジネスリーダー像が大きく変化している
VUCAの時代では、ビジネスリーダーに求められる資質も大きく変わってきています。
その中でも、とりわけ大きく重要性が増している要素が下記の3つです。

Openness(オープンネス) …外向き志向
「オープンイノベーション」が経営の重要課題、となっている企業も多いと思います。確かに、顧客の多様な価値観や複雑なライフスタイルの変化にこたえていくには、自社のリソースだけでやろうとしても、限界があります。そんなとき、ビジネスリーダーは常に会社の外で起こっている変化や他社の情報に意識を向けてアンテナを高くしておく必要があるでしょう。 

Agility(アジリティ) …俊敏性
聞きなれない言葉かもしれませんが、簡単にいうと、「とにかくやってみる力」のことです。変化が激しい現代では、精度の高い仮説をいくら立てたとしても、仮説を作っている間に時代がどんどん先に進んでしまいます。そもそも、必要な情報が100%そろうことは残念ながら、ありえません。そんなことに時間をかけるよりも、最初の仮説を立てたら、まずはすぐに行動、検証してみることがオススメです。
たとえば、新しい事業に関する自分のアイディアを絵コンテにしてみてる、あるいは簡単な製品の模型を作って、お客様のところへ「もし、こんなのあったら、欲しいですか?」と聞きにいくのもよいでしょう(これは、MVP=Minimum Viable Product と呼ばれる手法です)。
もし、早めに「こんなもの、いらないよ」とか、「全体的には悪くないアイディアだけど、ここがネックだから買う気にはならない」などと、「売れない理由」や「製品化に向けた改善点」が見えればしめたものです。1円にもならない分析に多大な時間をかけるよりも、「早く失敗して」、次のアクションに踏み出すことができるようになれば、それがアジリティ、俊敏性です。 

Experiential Learning(エクスペリエンシャル・ラーニング) …経験学習
「外向き志向」で、とにかくやってみる「俊敏性」を発揮させたあと、必ず、次の壁に直面します。それが、「いかに経験から学ぶか=経験学習の力」です。経験学習こそが、リーダーの腕の見せ所、といってもよいかもしれません。
顧客の状況もどんどん変わっていきます。ときにはこれまでの常識や慣習とはまったく違う対応が必要になるかもしれません。
そうした変化に真摯に学び、何度でも学びなおし(unlearn=アンラーンといいます)をしながら、チャレンジを続ける必要があるでしょう。学ぶ力が高い人ほど、優れたリーダーとなるのです。


では実際に、異業種交流研修で得られる学びや気づきとは何なのか?
第2章「異業種交流研修が、次世代リーダーを育てる!」(https://www.caconsul.co.jp/media/2019/08/09/12)で続きをご覧ください。

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