事例紹介:自律型若手社員 育成体系の構築(大手メーカーC社)

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背景&課題

C社様ではここ数年、現場で新入社員や若手社員の育成にあたっている先輩社員から「最近の若手が何を考えているか分からず、どのように関わり指導したらよいか分からない」という相談が増えていました。人事部で数名の先輩社員にヒアリングをしたところ、皆多かれ少なかれ同様の悩みを抱えているのと同時に、彼らと若手社員との間に心理的な距離が発生していることが分かりました。

このままだと自社の「人を育てる風土」が失われてしまうことを危惧し、先輩社員が積極的・主体的に育成に関わり、若手社員の成長ひいては会社の将来を担う人材の育成へ向かう手立てを必要としていました。


お客様との検討プロセス

OJTリーダー制度など仕組みは整っていたものの、運用がうまくいっていない状態でした。そのため、まずは運用がうまくいっていない原因について、C社様へ様々な切り口でヒアリングし、下記の仮説を立てました。

  • 人事部としての若手社員育成のゴールイメージが描けていないため、育成のゴールイメージが現場ごとにばらつき、結果として育て方=仕組みの運用がばらつくのではないか

 

  • 人事⇔現場&先輩社員⇔若手社員の連携が取れておらず、育成についての互いの意図がうまく伝わっていない、間違って伝わっているのではないか

 

上記の仮説を伝え、人事部で検討・検証して頂いたところ、仮説に対して社内から多くの同意が得られたため、施策を検討・提案してほしいとの依頼を頂きました。

そこでまず、「人事部としてどんな若手社員を育成するか?」についてC社様と議論を交わし「入社から3年間で先輩に可愛がられる若手社員を育成する」という人事部としての育成ゴールを設定し、施策のコンセプトとして設定しました。

 また、「先輩に可愛がられる」ために何が必要かを判断するため、OJTリーダー研修においてヒアリングを行いました。

提案・施策

このヒアリング結果に基づき、下記のような3年間の育成体系をご提案しました。




また、研修効果を高める仕掛けとして、

  • 若手社員研修のアウトプットを、OJTリーダー研修の教材で使い、相互理解を深める
  • 人事主導で、OJTマニュアル整備のプロジェクトを立ち上げ、OJTリーダーを巻き込みながら現場の実態に沿ったマニュアルを整備する

これらを提案し、支援させて頂くことになりました。



効果

こうした施策を展開して数年経過しましたが、下記のような声を頂いています。

若手社員からの声

「OJTリーダーが自分へ期待することが具体的に分かり、何をすれば期待に応えられるかが明確になった」「仕事を教わる上で、先輩におんぶにだっこではなく、教わる側としての適切な教わり方があることが分かった」


先輩社員からの声

「どんな関わり方をすれば今の若手社員がやる気になるのか、やる気を失うのか、が分かった。また、研修で日頃の自分の関わり方を振り返り、若手社員のせいにして彼らと向き合うことを避けている自分がいることも分かった」

「自分たちでOJTマニュアルを整備していく中で、自分が教えられたように教えるだけで通用する時代は終わったんだなと感じた」


これらの声から、人事⇔現場&先輩社員⇔若手社員の3者間での相互理解はある程度進んだと評価して頂いています。
また、昨年人事が行ったヒアリングにおいても、先輩社員と若手社員の距離感は一時期に比べ縮まったと感じるという評価も頂いているため、一定の成果・効果は出始めていると捉えています。

お問い合わせ

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