立川ワシントンホテル

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創業期を越えて、次のステージの人材育成体系づくり

From One’s Heart 株式会社

ホテル事業部 事業部長 副総支配人

大矢 雄一郎 様

―創業時代より大切にしてきた「人を大切にする」という価値観

当社は2005年10月に藤田観光が展開する「ワシントンホテル」のフランチャイズ事業として参画、グランドオープンしました。
当時の立川駅南口はモノレールの開通を皮切りに再開発が始まっていましたが、その中のフラッグシップ、ランドマークの位置づけとしてホテルビジネスが生まれたのです。当社の代表は代々、立川の地にルーツを持っておりまして、この町への思い入れが非常に強く、ビジネスホテルでありながらも地域に根ざしたローカリティの強い経営をしています。

通常、ホテルのオープニングというのは経験者を即戦力として採用するのですが、当社の場合、ほぼ未経験者ばかりでスタートしました。真っ白いキャンバスの状態から想いだけでスタートしたということもあり、最初の内は人材育成や就業環境の整備の面で大変苦労をしました。

その中で大切にしたのは、なるべく現場のスタッフ自身に「自分たちがホテル運営の一部である」という意識を持ってもらうことでした。そのために、たとえばアルバイトスタッフにもインターネット予約の動向を分析してもらったり、法人のシェアやリピート率を調べて予算策定を考えてもらったりしました。

もちろん、やみくもに任せるのではうまくいきませんから、「4P」や「4C」といったフレームを会社として共通に設定し、その中で皆でアイディアを考えてみよう、というやり方です。マーケティングプロセスや戦略の考え方も含め、わたし自身が講師役になりながら、寺子屋的な感じでやっていたような状況です。



―オープンから10年が経ち、体系的な人材育成が課題に

設立当初はそういった苦労もありながらも、いわゆる「創業精神」で皆思いを一つにして勢いよくやってくれていたんだと思います。ただ設立から10年も経つと、スタートメンバーも中核層にさしかかってきます。創業時代の一体感も薄まってきたように感じていましたし、外部の環境もずいぶんと変わっていました。その中で人材育成の方法も創業当時のままでいいのか、と見つめ直すようになりました。「人を大切にしよう」という価値観は会社として一番大切にしてきましたし、今も変わりませんが、人材育成のあり方や方法についての議論が2013年頃から出るようになってきたのです。

ホテルとしてオペレーションを向上していくために、これまでの研修はどうしても実務的な内容が中心でしたが、一方で一企業としていかに成長していくか、という観点での人材育成も重要だと考えました。

たとえば、業務に関する知識や処理能力、概念化能力などは徐々に上がってきたという実感がありましたが、対人コミュニケーション能力についてはまだまだ課題を感じていました。「多様なメンバーの価値観・個性」をもつ部下や仲間と共に、どのように目標を乗り越えていくか、というような点はこれまで深く検証してこなかったのです。そういった点も含めて、その道の専門家にアドバイスをもらいながら、まずはビジネスパーソンに必要なリテラシーを高めていきたい、と考えたのです。



―第一ステージ、パート・アルバイトも含めたビジネススキルの強化を

CAさんに体系作りのところからアドバイスをいいただき、社員・契約社員・パート・アルバイト(PA)を対象に、これまで全36講座、延べ45日、約360時間の研修を実施しました。その内の約7割はコミュニケーションに関する講座です。当社の中長期経営計画に「こころづかい、思いやりの集団」「働く仲間たちへの敬意」をという大方針があり、それを人材育成の中に落とし込んでいこうと考えましたが、それにはコミュニケーション技術の向上が何よりも最重要課題でしたので、これを中心としたプログラム案をCAさんと共に一つ一つ作り上げていきました。

その中でも、メンバーにとって衝撃的だったのは2014年の「ビジネスコミュニケーション」でしょうか。

自分自身を客観視して自分を知る。相手に対する傾聴。こういった技術が特別な場面ではなく、「日常のコミュニケーションで出来るんだ」という気づき、また「自分の関わり方が変われば、相手の反応も変わるんだ」という気づきがメンバーにとって非常に大きかったのです。研修が終わってからも、社内で研修のキーワードが交されるようになりました。「今の傾聴力、~~だったね」というような(笑)最初は社員だけの受講でしたが、非常に効果が高かったため、パート・アルバイトスタッフの方々まで受講の対象範囲を広げており、いまは当社の「鉄板」講義となっています。


―第二ステージ、2つのアクションラーニングプログラムの導入

さらに、2016年度より2つのプロジェクトを立ち上げています。ひとつは「Hospitality追究プロジェクト」です。当社が目指す普遍的なベクトルは、「Hospitality にあふれ、発信・行動できる人材形成方法を確立し、こころづかい、思いやりの集団となること」です。ただし、これだけではなかなか具体的なアクションには繋がりません。そこで、このプロジェクトの中で改めて「当社にとってHospitalityとは何か?」ということを定義し、さらにその具体的な行動を「Hospitality8箇条」として制定していきました。また、8箇条を「作って終わり」にするのではなく、それを踏まえて、各現場・部門ごとの具体的なアクションを策定し、その結果について刈り取り・振り返りをしてPDCAサイクルを回していく、というプログラムです。

例えば、フロント部門であれば「お客さまへのメールの返信は一つたりとも同じものにしない」など、細かいことにこだわってやっています。レストラン部門では「ビュッフェスタイル中心のパーティープランにフルコースを加える」ようにしました。ちなみに、コース料理をやるとなると、より高度な表現力とサービス技術を求められます。それに、調理とサービスがより一体となって取り組まないといけませんから、うってつけの人材育成の機会を伴っています。

その他にも管理部門ではノーマライゼーション環境整備の一環として「ユニバーサルマナー検定の取得」を社内推進しています。これまでに、4割程度が取得しましたが、まずは5割を目標に進めています。


(Hospitalityの追究プロジェクト概要)

もうひとつのプロジェクトは「海外からの旅行者への対応プロジェクト」です。

2015年に実施した「リーダー研修」にて「アジア系インバウンド団体への対応を強化する」という解が出たのですが、それを2015年中長期経営計画において改めて重要施策として、明確化しました。

その中で、浮き彫りになったいくつかの具体的な課題・・・例えば、外国語対応、多言語表記、外国人への苦手意識克服、インバウンド関連の情報収集不足、といったことについて、具体的な解決施策まで導く活動としてスタートしました。こちらもすでにさまざまな成果が出ています。


(海外からの旅行者への対応プロジェクトの様子と具体的なアウトプット)

この2つのプロジェクトにより、会社のメッセージが従業員の中により具体的に、響いてきたと思います。プロジェクトにはパート・アルバイトも入ってやっています。パート・アルバイトも分け隔てなく、というのは会社として創業のときから大事にしている考え方ですが、やはり直接ゲストと接しているスタッフが自ら考え発信していくことが重要ですから。これによりプロジェクトの具体的な成果だけに留まらず、スタッフの意識や業務の中での感度、視点の変化を感じています。

例えば、桜の時期に本部から桜の見所を英・中・韓国語でパンフレット設置してください、と送られてきました。今までであればパンフレットをそのまま差し越こめばいい、というところですが、スタッフがそれで本当にいいんだろうか?ということで、情報の二次加工を現場ですぐに打ち合わせをする、というような場面が出てきたんです。その他にも、いろいろな場面でパート・アルバイトから忌憚のない意見をもらうことも増えてきた。

ちなみに、最初の内はこのプロジェクトはCAさんのファシリテーションでやってきましたが、現在では少しずつではありますが、自走できるようになってきました。その背景にあるのは、問題を挙げて終わりではなく、解決策も身近である、主体性を持って取り組めることができるというのがいいのだと思います。


―CAの親身に聴く、というスタンス

まず、営業についてですが、さすがコンサルティングのプロだな、と感じることばかりです。

クライアント側のニーズをこれでもか、というほど親身に聞いてくださっています。そうした誠実な姿勢が信頼関係を育んでいると思います。おかげで、私自身も思考があやふやになっているところについては具体的に整理できますし、そこで改めてお伝えしたいことがひらめいたりもします。私自身、内容がコロコロと変わり迷いがあると見てとれた際は、逆に須田さん側から「御社の座軸はここですね」と、しっかりとホームグラウンドに引き戻してくれることがよくあります。多分、私自身が営業の方にコーチングされているんだと思います(笑)。

4年目ともなると、同様のカリキュラムを新しいスタッフに受講いただく機会も出てきますが、その時々のメンバーのタイプに合わせ、難易度や演習内容を柔軟に変化して頂いています。

また、講師の方もスタッフの顔と名前を覚えて頂いて、私たちが気づかないスタッフの変化についてコメントして頂けることも大変ありがたく思っております。

まるで私たちの会社の仲間のように親身になって考えてくれる、寄り添ってくれる、いつの間にか背中を押されている。これが「オーダーメイド型研修」の特徴であり、醍醐味であると感じています。




―さらに、次のステージへ

当社が目指す普遍的なベクトルは先ほども申しましたが、「Hospitality にあふれ、発信・行動できる人材形成方法を確立し、心遣い、思いやりの集団」となることです。

2018年度は育成も次なる段階に入ると考えています。「上司・部下・同僚・他部門との関係性の構築」や「人材育成意識の浸透」といった価値遺伝子を、上級職層の一人一人が理解し、そして母体集団となって主体的に取り組める環境を創る、ということが今後の課題です。CA様には、この環境づくりについてのアプローチ方法をご提案頂きたいと考えます。




―編集後記

From One’s Heart様のお手伝いをさせていただくようになって、大矢様をはじめとするスタッフの皆様の「こころづかい、思いやり」を何度も何度も感じさせていただいています。実は、私もFrom One’s Heartの仲間の一人だ!と勝手に思っています。

これまで実施してきた人材育成施策は、それぞれのステージにおいて、本当に必要なことを、事務局様の熱い想いを織り交ぜながら、「一緒に」形にしてきたのだと思います。

そして、立ち上げ当初から関わらせていただいている立場として、スタッフの皆様と組織の成長ぶりを見させていただく機会を得たことは、本当にありがたいことです。

これから、From One’s Heart様の人材育成も新たなステージに移っていきます。

今後とも、私も仲間の一人として、皆様の熱い想いを受けとめながら、ますます「こころづかい、思いやり」に溢れる集団になるための、お手伝いをさせていただきます。

今後ともよろしくお願いいたします!

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