左より渡邉様、大西様、小池様
『事業課題の解決に向けたヒト・組織施策のご提案』
~次世代経営者育成研修ほか~
東京貿易マシナリー株式会社
管理統括部マネジャー
大西様、小池様、渡邉様
―まずは、貴社の事業内容について教えてください。
当社は、主に港湾などにあるエネルギー関連のプラント機械を扱う専門商社です。
主な取扱商品は、石油や液化天然ガス(LNG)などの荷揚げに使われるローディングアーム、貯蔵タンクなどに使われる可動式のスイベルジョイント、流量調節機能を持ったバタフライバルブなどで、いずれもエネルギー分野では不可欠の製品です。特に、ローディングアームのトップ企業として、国内LNG分野では100%、石油等を含む全分野でも90%を超えるシェアを有しています。
ただ、エネルギー分野における国内トップシェアとはいえ、今後見通される人口減少、省エネニーズ、油やガソリンの需要減という経営環境変化を考えると、国内市場はこれ以上拡大していかない、という危機感があります。こうしたなか、国内だけでなく海外市場をどのように伸ばしていくかということが目下の課題です。また、現在は主力であるローディングアームの「次の柱」をどう育てていくかということも課題として挙げられます。
こうした事業課題を解決していくための、人づくり、組織づくりが私たちの使命です。人材育成の面で言えば、まず次世代の経営幹部の育成が挙げられます。
これまで営業中心で動いてきた会社ですから、シェアを維持、拡大していくことは得意なのですが、新しい事業を立ち上げて組織をけん引していくような人材は正直まだまだ不足しています。これに加え、現場を実際にマネジメントしていく中間のリーダー層を育てる必要も感じています。
―そんななか、2012年度に経営者育成研修を立ち上げられました。
振り返ってみると、もう随分長いお付き合いになるんですね。
最初に実施したのは、「戦略」と「組織の課題形成」をテーマとした次世代経営者育成研修でした。あのとき、新しく研修を立ち上げるパートナーとして選んだのがCA(注:シーエイ。コンサルティングアソシエイツの略称)さんでした。
他の会社からもお話を聞いていましたが、CAさんが紹介いただいた講師の方がとても魅力的だったことが決め手でした。
研修は中身も大切ですが、結局、誰がファシリテートしていただくか、という点が非常に重要だと考えていました。当社の社員はこれまで研修を受けたことがない者ばかりですから、斜に構えるメンバーも多く、それを上手にまとめてくれるような講師を求めていたところにうまく合致していました。
―研修に参加された受講者の方々は、どのような反応でしたか?
最初の研修を受けた受講者は、本当に目の色が変わりましたよね。講師の運営が本当に良かったからだと思います。
「このままで大丈夫なのか?」と歯に衣着せぬ言い方で、受講者をずばっと突いてくださいました。受講者自身も何となくは思っていたことだけれど、外部の方から言われ危機感を感じ、そこから「じゃあ、どうすればよいか」と考えるようになった。健全な危機意識の喚起をしてくれた、という意味でとても効果があったと思います。
―その後2014年のマネジメント研修、企業診断(SMART)なども導入いただき、 2016年には営業力強化研修も実施しました。
次世代を引っ張る若手の営業メンバーを育てたい、という意図で企画しました。
当社が掲げる「事業創造型専門商社」を実現するためには、フロントを担う営業メンバーが、「事業提案型の営業とは何か、どうやっていくのか」を改めて考える機会が必要だと感じたのです。
ただし、この研修では単なる学びで終わらせてはもったいない、現場で学んだことを武器としてどんどん使ってもらい、実践を通して学んでもらいたい、そういうことを意図していました。
こうした要望に対して的確に応えていただいたのも、私たちの事業をよくわかっているCAさんだからだったといえます。このプログラムは半年で4回ほど実施しましたが、研修で得た内容を、実際に現場で活用している営業社員もたくさんいます。
講師も先の研修とは別の方をご紹介いただきましたが、この方も大変すばらしい先生でした。
―当社の特長として、どのような印象をもっていますか?
講師のアレンジが上手なこと。企業とのマッチングがうまいと感じています。
また、営業担当の方のフットワークが軽いことも強みでしょう。研修実施までのフォロー、質問に対しての情報提供、レスポンスの確度の高さなど、いつも安心してお任せできます。
一人の営業の方が、専属のように一貫して対応してくださるのもありがたいですね。過去の研修の振り返りも踏まえて次の提案を必ずしてくれるので、社内でも企画を通しやすいです。まさに、業者ではなく、ビジネスパートナーと思って頼りにしています。
今年引越しされたばかりの社屋の会議室にて
―人・組織の領域で、今後課題として考えていることは何ですか?
今年の4月からe-ラーニングを導入しました。これを基礎体力作りとして活用し、研修の場ではインプットよりも、ディスカッション、アウトプットに時間を使っていきたいですね。今後は、アセスメントなども入れていきたいと考えています。
そして、新しい事業を育てること。現状は、一人一人がかなり頑張っていますが、内発的な動機をいかに持たせ、維持していくかが課題だと感じています。
一人ひとりの自覚を促し、会社としてもキャリアプランの環境も用意する。そうやって、人と組織を盤石なものにしていきたいと思います。やりがいや仕事の意義というのは一人ひとり違いますから、一人ひとりが仕事を通じて何を得たいのか、社員の幸せとは何かを自分たちも改めて考えていく必要があると思います。
■取材を終えて(担当営業より)
インタビュー中にもありましたが、現時点ですでに5年のお付き合いをさせていただいています。これまでのお付き合いのなかで常に意識していたことは、「事業の変革を踏まえて、人・組織の施策をご提案する」ことと、「お仕事をいただいて満足するのではなく、次の課題は何なのか、必ずご提案すること」でした。
そういった姿勢を「ビジネスパートナー」と評価していただけたのは、(リップサービスだったとしても)本当にうれしかったです。
これからも東京貿易マシナリー様の事業に貢献できるよう、少しでもご支援ができれば幸いです。今回のインタビュー、本当にありがとうございました!